【富山県】南砺 『薫り高い、とき。』

2020年12月22日

薫り高い、とき。

FLAVOR OF HOURS

日本の原風景

南砺市には五箇山という地域があり、懐かしい日本の原風景が残っています。険しい山岳地帯だったゆえに秘境とも呼ばれ、昔の景観や文化が現在でも残っている集落です。相倉と菅沼2つの世界遺産・合掌造り集落があり、人々が実際に生活していることには驚かされます。現在でも古くからの暮らしや営みが受け継がれており、この地は「生きた世界遺産」とも呼ばれています。

この小さな集落が、世界遺産として認定されたのでしょうか。一つは『集落景観』です。合掌造りの家屋だけでなく、田畑、石垣、雪持林も含めた全体的な集落景観が、国内の他の地域にはないこと。もう一つが『生業と文化』です。屋根裏での養蚕と地下での塩硝(火薬原料)の製造、和紙など、合掌造りで代々受け継がれてきた人々の営みが、認定理由となったようです。

実際にこの集落を訪れて見ると、小さな集落で素朴な景色ですが、合掌造りの圧倒的な佇まいには驚きです。茅葺き屋根は、似た合掌造り 白川郷 のものに比べて屋根の傾斜が急になっているようで、湿気が多く重たい雪が降る五箇山では雪を落としやすくするための工夫がされているんです。

いきづく歴史

南砺市の一番の魅力はなんといっても、古き良き日本の伝統文化が現在も色濃く残っているところです。

-懐かしい日本の原風景が残る《五箇山》

-善徳寺の寺内町として栄え、「越中の小京都」と呼ばれる《城端》

-棟方志功ゆかりの町で、素朴でレトロな雰囲気《福光》

-古くから南砺地方の交易の中心地で「市場町」として発展してきた《福野》

-石畳の風情ある町、数多くの彫刻工房が軒を連ねる《井波》

-椿のまちとして親しまれている《井口》

-美しい山々と二本の清流が縦断する緑豊かな大自然《利賀》

どの町を歩いても、その土地その土地に根付いた歴史が薫り立っています。変わらないこと、変えないこと。それによって残るものがどんなに大切かを痛感させられました。

今日の一品

今日の一品は味処 高千代の『きじ鍋』。鶏肉に比べ、淡白で歯ごたえのあるきじ肉。シンプルであっさりとしたスープが野菜の甘みを引き立たせています。最後まで飲み干したくなるお鍋ですが、〆の雑炊ができるのでスープは残しておいてくださいね。

味処 高千代はマタギの店主が経営するジビエ料理店で、店主自身で仕留めたジビエを堪能することができます。きじ肉の他に熊肉、鹿肉、猪肉、ハクビシン肉が食べられ、お好みに合わせて選ぶことができます。また、このお店の一番の特徴はメニュー点数の多さです。鍋だけでなく、うどんや丼もの、カレーなど種類はさまざまです。どのメニューもここでしか食べれないものだらけなので、店主に相談しているのもアリですよ。

■味処 高千代
〒939-1967
富山県南砺市小原697-3
(TEL) 0763-67-3118
(営業時間) 11:00~14:00、15:00~20:00
(定休日) 不定休
https://www.my-fav.jp/spot/86781/

▼南砺市観光協会情報
https://www.tabi-nanto.jp/

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